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(原稿執筆:大阪支店)
メタンガスが発生する地盤を考慮し
泥水式シールド工法で掘削
■工事目的
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増補幹線図 |
当現場のある寝屋川流域は約80%が低平地で、降雨は下水管を流下し雨水ポンプ場から河川に排水するしかなく、浸水被害の起こりやすい自然特性を持っている。このため、大阪府は下水道すべてに雨水ポンプ施設を完成させることで、浸水対策に努めていた。
しかし近年の急速な都市化の進展により、田畑が住宅地やビルに変わり、ほとんどの道路も舗装されたことで、雨水が地下へ浸透しなくなり、集中豪雨時など一時に下水管に流れ込む量が増えてきてしまった。この流入量の増大により流下能力が不足し、浸水被害が発生するようになったのである。
そこで、既設下水管で流すことができない雨水を新たな管で流すことで、浸水被害を軽減させようとするのが増補幹線だ。本工事は増補幹線整備の一環として、中央環状線北行き車線の地下に、内径3,750ミリの下水管をシールド工法で築造し、浸水被害の軽減を図る工事である。
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■工事の特徴
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泥水式シールド工法概要図 |
(1)泥水式シールド工法
当現場は掘削土にメタンガスの発生が予想されるため、土砂を管で輸送することで密封したまま地上へ搬出できる泥水式シールド工法を採用している。泥水式シールドは、土質に応じて調整した泥水をシールドマシンのチャンバ内に送り、送排泥の量を調節して切羽の安定を図る工法である。掘削土砂は配管を通り地上まで流体輸送され、搬出された泥水はプレドライマー・振動篩を通り土砂と泥水に分離する。泥水は調整槽に戻り、そこで比重と粘性を管理・調整し、再び切羽へ送り込んで掘削を行う。
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フィルタープレス引き込み |
(2)施工条件の制約
立坑が近畿自動車道の真下、桁下には光通信ケーブルが通っているため、上空の制限がある。光通信ケーブルは料金所から管理センターを結ぶ重要なケーブルで、渋滞情報や事故発生場所等を瞬時に通信するものである。そのため西日本高速道路(株)から光通信ケーブルとの離隔を500ミリとるように強く指導されており、現場ではクレーン作業の前に一度、ブームの先にテープをつけて実際に離隔500ミリの場所を確認し、その場所でクレーンのリミットを設定してそれ以上はブームが上がらないようにし、監視員をつけた上で施工した。
泥水処理プラント設置作業においては前述の上空制限があったため、設備をクレーンで設置できない部分があった。掘削にも制限があるため、掘削可能な範囲まで掘削を行い、上空との離隔を広げることで対応。またそれでも設置できない設備に関しては、近畿道の桁下以外のところで設備を組立、そこから引き込み架台の上を「10トンローラーコロ」に乗せてウィンチで桁下へ引き込み設置した。
シールドマシンの投入においても、200トンクラスのクレーンの使用は上空制限のため不可能であり、シールドマシン投入のためだけに、20トンの門型クレーンを設置し施工した。また20トン以下になるようにマシンを9つに分割し(最大18.5トン)、荷下ろし、組立という施工方法で行った。
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(3)掘削する土質にメタンガスが含有
メタンガスは無色・無臭で、ある一定量になると火元があれば爆発を起こす可燃性ガスである。メタンガス発生の可能性があるため、泥水式シールドで掘削するのだが、掘削時にマシンのテール部分からメタンが入り込む可能性もある。そのため、シールドマシンの機内はすべて防爆仕様となっており、「エアカーテン」という空気で壁をつくる設備を設置、切羽側の防爆区域とエアカーテンより後ろの非防爆区域に分けて施工することになっている。また、メタンガスはある一定濃度の元で爆発を起こすため、換気設備でエアカーテンより前の防爆区域に空気を送り希釈することで対応している。もちろん防爆区域での火の使用は厳禁で、ガス検知器を設置、及びポータブルのガス検知器で部分的に発生しそうな個所を測定して対策に努めている。 |
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■工事の状況
9月9日に発進式を行い、現在、掘進20m程でまだまだこれからの現場である。メタンガスが発生するため、職員の作業服も帯電防止型に交換し、坑内と立坑下は禁煙を徹底、ライターの持ち込みも規制している。
「HI−SDACS」というハザマ独自の掘進管理システムを用い、藤原所長はじめ職員一同、まずは確実な掘進管理を行い無災害で到達できるよう安全第一で日々頑張っています。
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■工事概要
| 工事名称 |
寝屋川流域下水道 飛行場南増補幹線(第2工区)下水管渠築造工事 |
| 工事場所 |
大阪府大阪市平野区長吉長原東2丁目〜長吉出戸7丁目 |
| 企業者 |
大阪府 東部流域下水道事務所 |
| 工期 |
2004.12.16〜2006.9.29 |
| 施工 |
ハザマ・南海辰村建設JV(うち当社70%) |
| 概要 |
泥水式シールド機械: 4,700mm、1基 鋼製セグメント:外径 4,550、4,500(幅1,200・300)1,020リング 可とうセグメント:外径 4,550(幅600)、2リング 切羽及び坑内作業工延長 設備工・付帯工 地盤改良工 |
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