
| 洛南連絡道路向島地区下部工事 |
|
(原稿執筆:大阪支店) 大阪−京都を結ぶ
■はじめに 京都市の南端 京都市伏見区向島 その昔、宇治川・桂川・木津川の三川が流入し、大きな遊水池である「巨椋(おぐら)池」が実在していたが、古くは豊臣秀吉の時代より河川の改修が行われ、徐々にその規模は縮小された。さらに、1933年から1941年にかけて大規模な干拓事業が行われ、現在の巨椋池土地改良区となり農耕地として利用されている。この巨椋池土地改良区を南北に縦断して建設されているのが、第二京阪自動車道と京都高速道路とを連絡する洛南連絡道路である。現在、国土交通省が事業主体となって建設を進めており、わが社はその橋脚下部工事の建設を行った。当事業の目的は、近畿圏における経済の拠点である大阪−京都を高速で結ぶことにより経済の活性化を図るとともに、現在の国道1号線の渋滞緩和も目的としている。私どもが行った工事は2006年6月に竣工し、現在、上部工業者による工事が進められている。
|
||||||||||||
|
■工事の特徴
工事の特徴としては、一般道である洛南道路が先に供用されており、両側を幹線道路に挟まれた、うなぎの寝床のような作業エリアの中での工事である。構造的には一般的な杭基礎構造のT型橋脚であるが、基礎杭が鋼管ソイルセメント合成杭を採用している点と、橋脚形式がワイングラス型のものであるといった点が挙げられる。また、道路協議の関係で実際の着工が遅れたため、企業者からは工程の短縮を要請されたことなども当工事における特徴である。
|
||||||||||||
|
■橋脚を支える鋼管ソイルセメント合成杭 橋脚を支える基礎杭として、当工事では鋼管ソイルセメント合成杭を採用している。鋼管ソイルセメント合成杭は、地盤の削孔と同時にセメントミルクを注入し、現地地盤と混合撹拌することによりソイルセメントを造成し、その中にリブ(突起)付きの鋼管を挿入して基礎杭とするものである。ソイルセメント径を有効径として応力を持たせ、発生残土が少ない。また、従来の基礎杭工法よりも杭本数を少なくすることが可能で、フーチング(基礎の底面部)を小さくできることから、コストの縮減が図れるため最近よく採用される工法である。施工においては、支持層付近の地盤が堅固なため削孔がはかどらないなどのトラブルが発生したが、先行削孔による施工法を採用したり、機械の設置できない場所では、仮設構台を設置してその上からの施工を行った。総重量135tの機械が載って作業するため、施工中においては支持杭の沈下観測や点検を行うなど十分な管理を行い無事完了させることができた。
|
||||||||||||
|
■工程の短縮を目指して 前述の通り、着工の遅れにより企業者からは工程の短縮を要請され、工程短縮案を検討した。型枠のセット数の増、人員配置の増員などを検討したが、当現場の施工条件を考慮し、最も有効な案として土留の縮小案を提案した。土留杭をフーチングいっぱいに打設し、土留壁を型枠替わりとすることで、施工手間を省き、施工スペースを広く有効に使用することができることにより工程の短縮を図ることができる。土留壁には土留杭の引き抜きを考慮して、縁切り材としての目地材を取付けた。これらの工程短縮案の実施により、企業者の期待に応えるべく工程を短縮することが出来できたものと自負している。
|
||||||||||||
|
■地域との交流 昨年11月18日には「土木の日」の催しとして、企業者主催による地元小学生による現場見学会が開催された。普段、なかなか見ることができない工事現場を見ることで、「土木の工事がどのようなもので」「何を目的としてやっているのか」など建設業への関心を深めてもらうには良い機会であったのではないだろうか。当日は、ちょうど橋脚梁部の生コン打設日であったが、この日に合わせてといったわけではないが、日本でも2台ぐらいしかないという、53mブームのポンプ車を配置してのコンクリート打設を行い、子供たちの関心を呼ぶことができた。 |
||||||||||||
|
|
||||||||||||
|
■工事概要
|
洛南連絡道路向島地区下部工事|SJ23工区(2)新宿南出入口トンネル(その2)工事
|
|