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原稿執筆:札幌支店土木事業部
様々な方法を駆使して
寒中コンクリートの品質を保持
■はじめに
本工事は、札幌から帯広を結ぶ道東自動車道の占冠(シムカップ)−トマム間26kmのうち、北海道勇払郡占冠村トマムに位置する延長1,989mのホロカトマムトンネルと橋梁区間262m、土工(盛土)区間2,100mを施工するものである。
占冠村は人口1300人強の村で、北海道の真中に位置する富良野市から南に約50kmに位置する。道内でも有数の寒さの厳しい場所であり、最低気温は−30℃を記録することもある。村面積の94%が森林で、鹿や狐を見かけることは珍しくなく、ときには熊も目撃される自然豊かな場所である。ちなみに村名は、アイヌ語のシモカプ(静かで平和な川の上流)に由来する。
現在の坑口の様子
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■工事の概要
本トンネルの掘削は、発破掘削方式の補助ベンチ付き全断面掘削工法で行った。トンネル計画高の標高は437〜466mであり、最大土被りは約255mである。支保パターンはCT−a、及びCU−bが77%を占める比較的良好な地山であった。2006年1月に掘削を開始し、2007年11月29日に貫通、平均の月進は約85mであった。
貫通点側の坑口対策工として、坑外からグランドアンカー及び切土補強土工法を施工し、掘削補助工法として長尺鋼管先受工法(AGF)を採用した。
現場概要図
(クリックすると拡大します)
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※この地図は国土地理院発行による5万分の1地形図(石狩金山・落合)を使用したものである。
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■トンネル工事におけるコンクリートの品質保持
トンネル工事での覆工コンクリートの品質向上策として、バルーン養生工法を実施した。
バルーン養生工法とは、二次覆工コンクリート打設直後に、セントル(コンクリート型枠)と覆工面をバルーンで覆うことで温度や湿度といった外的影響から守り、コンクリートの収縮、ひび割れを防止するものである。
このバルーンは、@セントルバルーン Aコンクリート用バルーン
で構成される。
@セントルバルーンの効果
セントル両妻側に防炎加工を施したシートとバルーンを設置し、車両通行部をシートで囲うことでセントル全体を密閉し、コンクリート打設後から脱型時までコンクリートから発生する熱を外に逃がさない構造にする。その結果、コンクリートの初期強度が向上し、脱型時の付着が少なくなる。
Aコンクリート用バルーンの効果
脱型後のコンクリート表面にバルーンを密着させることにより、外気にさらされることなくコンクリート表面を湿潤状態に保ち、コンクリート内部と表面の温度差を軽減することができる。その結果、コンクリートの乾燥収縮の防止や初期強度の向上が期待できる。
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■明り工事におけるコンクリートの品質保持
橋梁(下部)工事では、河川内渇水期の限られた期間に施工を行う必要があり、冬期中にも施工を行った。極寒地での寒中コンクリート施工のため、コンクリートの防寒養生が必要となった。具体的には、足場外側面を採光パネル、屋根をフラットパネルで完全に囲い、給熱には局所的な過熱・乾燥を防止するためにヒーターを使用した。
冬期中のコンクリート施工で留意したのは
@作業中に付着した氷雪の除去(事前給熱養生)
A生コンの温度管理(10℃以上)
Bコンクリートポンプ車ホッパー部への簡易上屋の設置
C初期養生温度の管理(打設後7日間10℃以上)
D初期養生後の温度管理(初期養生後2日間0℃以上)
といった事項であった。
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冬期におけるコンクリート打設
(構築物をパネルで完全に覆う) |
ヒーター(赤い箱)を設置 |
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■現在の工事状況
トンネルは去る11月29日に貫通し、12月10日に貫通式を迎えた。現在、明り工事は冬期休止中(11月〜4月)であるが、トンネル工事では覆工とインバートを施工している。2009(平成21)年度の開通に向けて、各種工事を急ピッチで進めている。
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実貫通の様子 |
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■工事概要
| 工事名称 |
北海道横断自動車道ホロカトマムトンネル工事 |
| 工事場所 |
北海道勇払郡占冠村字下トマム |
| 企業者 |
東日本高速道路株式会社 北海道支社 |
| 施工 |
ハザマ・東急建設JV |
| 工期 |
2005年7月2日〜2009年2月10日 |
| 工事諸元 |
工事延長 トンネル部:1,989m 橋梁部:262m 盛土部:2,100m 盛土量 437,500m3 橋梁下部工 橋台3基 橋脚3基 溝渠工 C−Box2基 |
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