HALセグメント

防食性・耐久性に優れた
二次覆工省略型の 「内面被覆セグメント」

■ 概 要
HAL(HDPE〔高密度ポリエチレン〕Anchor Sheet Lining)セグメントは、従来、二次覆工が果たしていた防食機能を、高い防食性能のほかに耐薬品性、耐摩耗性に優れた 「高密度ポリエチレン樹脂製シート(突起付き)」 をセグメント内面に被覆することで、厳しい環境下での二次覆工省略を可能にし、コスト縮減・工期短縮、さらには、トンネルの長寿命化を実現するセグメントです。

内面にシートを貼った状態
 
■ 特 長
防食性だけでなく、耐薬品性、耐摩耗性に優れており、腐食性環境など厳しい環境下のトンネルにおいても適用可能で、トンネルのライフサイクルコストを低減します。
 (「下水道コンクリート構造物の腐食抑制技術及び防食技術指針・同マニュアル;平成14年2月(財)日本下水道事業団」におけるD2種に対応)
内面が平滑なうえに粗度係数が小さく、流下能力が向上します。
 (粗度係数n=0.009  ≪参考≫ 硬質塩化ビニルn=0.010、コンクリートn=0.013)
シートの突起によりセグメント本体との一体化が図れ、剥離・ふくれなどが生じません。
工場製作により安定した品質の製品を提供できます。
二次覆工省略によるトンネル外径の縮小、コスト低減・工期短縮に寄与します。


【高密度ポリエチレン樹脂製シート(突起付き)】
高密度ポリエチレンは、耐薬品性、耐摩耗性に優れた樹脂であり、硫酸の容器や処分場の遮水シートなどに利用されています。そのため、この樹脂を用いたシートをセグメント内面に貼り付けることで、トンネル全体の耐久性が向上します。また、シートに突起を付けることでセグメント本体との剥離を防ぎます。
ドイツでは、この突起付きシートを下水管の補修で用いており、すでに30年以上の実績があります。また、「スラスラ工法(下水道施設の防食被覆工法)」として(財)下水道新技術推進機構の技術審査証明書を取得しています。
名 称 厚さ
(mm)
突起数
(個/m2)
アンカー・ノブシート 1〜5 1,260
NAPシート 2,3 1,458
HZMシート 2 1,166
グリップ・ライナー
シュアーグリップ
2,2.5,3 420
TSAシート 2 4,516
ベカプラスト 3 256

【内面被覆セグメントに要求される性能】
「下水道シールドトンネルの内面被覆工法 技術資料 2002年3月;(財)下水道新技術推進機構」より
性 能 試験内容 性能評価方法(基準値) 高密度ポリエチレン
樹脂製シート(突起付き)
耐薬品性 浸漬試験
(JIS K 5600)
「下水道コンクリート構造物の腐食抑制技術及び防食技術指針・同マニュアル」のD2種に適合すること 左記D2種に適合
セグメントとの一体性 固着強度試験
(JIS A 6916)
0.24MPa以上
(背面水圧0.078MPa×3(安全率))
0.33MPa
水密性 透水試験
(JIS A 1404)
透水量:0.15g以下 0.10g以下
変形性能 単体曲げ試験 載荷荷重が低下するまで破断せずに追従すること セグメント破壊時において内面被覆材の剥離・破断なし
耐摩耗性 摩耗輪試験
(JIS K 7204)
他樹脂との比較     〔摩耗量〕
硬質塩化ビニル      24.2mm3
コンクリート       1311.2mm3
摩耗量
22mm3(21mg)
耐衝撃性 耐衝撃性試験
(JIS A 6916)
表面のひび割れおよび試験板とのはがれがないこと 「ひび割れ」「はがれ」なし


■ 施工実績
【上小田井幹線排水路築造工事】
本工事は、2種類の仕上がり内径(φ2,000mm、φ2,450mm)のトンネルを1台のシールドマシンで施工する工事です。そのため、φ2,000mm区間には従来の二次覆工を施工し、φ2,450mm区間には二次覆工が省略でき、防食性・耐久性に優れたHALセグメントを採用しました。
・ セグメント構造 : 一般部 φ2,450mm×幅1,000mm×桁高150mm 〔RC〕
              曲線部 φ2,450mm×幅 300mm×桁高150mm 〔SSPC〕

・ 延 長  : 全長883m (HALセグメント適用区間:310m)

・ 土被り : 6 〜 21m


ボルトボックス処理前


ボルトボックス処理後

■ お問い合わせ先
土木事業本部 技術部 都市土木グループ
tel:03-3588-5761
E-mail:info@hazama.co.jp