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道路トンネル分岐合流部構築「ウィングプラス工法」を開発

共同発表:
 ハザマ
 JFEエンジニアリング
 青山機工

2004年10月29日

 ハザマ(社長:新名順一)、JFEエンジニアリング(社長:土手重治)、青山機工(社長:信定隆宇興)の3社は、都市道路トンネルの分岐合流部を構築する『ウィングプラス工法』(注1)を開発した。
 都市部の過密化に伴い、都市道路トンネルは大深度地下での建設計画が進められ、分岐合流部の構築方法に新技術が求められている。分岐合流部の施工に地上から掘削する開削工法を適用する場合、用地確保や交通阻害の問題があり、さらに大深度での施工においては施工性、経済性の面からもその適用は難しい。
 『ウィングプラス工法』は、地中での切り拡げ施工方法であり、シールドの側方にアーチ型掘進機を張り出し、トンネルの構築と同時に分岐合流部の施工に必要な防護工(先受けアーチシェル)を造成する。先受けアーチシェルは2本のトンネル間の拡幅部上下に設けられ、切り拡げ作業時の地盤の緩みを防止し止水を図ることができる。今後、アーチ型掘進機の掘削性能などの実証実験を行い来年度中に実用化する予定。

Wing-PLAS工法 (Wing Pre-Lining Arch Support)
 

 

◆工法の概要と特徴

(1)概要
 ウィングプラス工法は、道路トンネルを施工する本線シールド(注2)が分岐合流部を通過する際に、シールド胴体部からアーチ型掘進機を側方に張り出し、本線トンネルを構築しながら、同時に拡幅部の上下を囲むように先受けアーチシェルを造成する。次に先受けアーチシェルと閉合するようにランプシールド(注3)を施工した後、切り拡げ掘削と覆工コンクリート打設を行い、分岐合流部を構築する。
 アーチ型掘進機の張り出し時には、ブロック化した掘進機をシールド機内で継ぎ足しながら地中に貫入する。アーチ型掘進機の切羽面を泥水圧力により保持し、掘進と同時に掘進機の後方に高強度の部材(注4)を設置していくので、地盤を緩めずに先受けアーチシェルを造成することができる。また、分岐合流部の施工を完了したらアーチ型掘進機を回収し再利用するので、一路線に分岐合流部が複数箇所ある場合にも対応できる。なお、先受けアーチシェルは本線シールド、ランプシールドのどちらからでも施工可能で、施工規模や時期などプロジェクトの条件により最適な施工手順を選択することができる。

(2)従来工法との比較
 非開削工法による地中での切り拡げ施工方法として、本線トンネルとランプトンネルを施工した後に、切拡げ部分の防護と止水のために先受け工や凍結工・注入工などの補助工法をトンネル坑内から行う方法があるが、これらの補助工法に多大な工期と費用を要する。
 今回開発したウィングプラス工法では、防護と止水の機能を兼ねた先受けアーチシェルを本線シールドの施工時にトンネルに沿って連続的に行えることが特長である。このため、補助工法を用いた従来の切り拡げ施工に比べ、コストを35%低減できる見込みである。また、先受けアーチシェルの造成を本線シールド掘進と同時に行うことができるので、工期を20%短縮できる。

(3)今後の予定
 すでにアーチ型掘進機の基本設計を完了しており、今後はアーチ型掘進機の掘削性能実験、アーチシェル部材の強度試験など、各種の実証実験を行って来年度中に工法を実用化する予定。本工法は、道路トンネルだけでなく、大深度地下鉄駅の構築にも応用でき、3社共同でプロジェクトへの展開をめざす。

注1 ウィングプラス工法:Wing-PLAS工法。 Wing Pre-Lining Arch Supportの略
注2 本線シールド :本線トンネルを構築するためのシールド
注3 ランプシールド :地上または他の路線と本線トンネル間のアクセストンネルを構築するためのシールド
注4 先受けアーチシェルの部材:コンクリート打設するタイプと、セグメントのように鋼材を組立てるタイプがある

 

 

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