
溶融スラグの膨張抑制剤(フローリックRES)の開発・発売
未利用の溶融スラグの資源化に貢献!
2008年7月2日
ハザマ(小野俊雄社長)と(株)フローリック(平原久嗣社長)は、膨張性のある溶融スラグをコンクリート用骨材として使用する場合にコンクリートの膨張を抑制する技術として、膨張抑制剤(商品名:フローリックRES)を北辻政文准教授(宮城大学食産業学部環境システム学科)の技術指導の下で共同開発し、本日7月2日から発売します。
フローリックが本商品の販売を担当し、ハザマが技術・営業支援を行います。
一般廃棄物を溶融固化して製造される溶融スラグ(注1) は、2006年7月に「一般廃棄物,下水汚泥又はそれらの焼却灰を溶融固化したコンクリート用溶融スラグ骨材」としてJIS化され、コンクリート用細骨材(注2)としての有効利用が期待されています。しかし、処理方法によっては金属アルミニウムが溶融スラグ中に残留することがあり、その溶融スラグをコンクリート用細骨材として使用した場合、コンクリート中のアルカリと反応して水素ガスによる気泡が発生し、コンクリートが膨張することにより強度や耐久性が低下するばかりでなく、コンクリート表面に凹凸や色むらが発生し商品価値も下がります。このため、JISでは膨張率の上限値(2%以下)が設けられています。
本商品は、溶融スラグに混合し、金属アルミニウム表面に酸化皮膜を形成することによりアルカリとの反応を抑制するもので、特許出願中です。この処理を行った溶融スラグはコンクリート用細骨材として使用しても、コンクリートは膨張しなくなり(写真−1〜写真−3参照)、強度や耐久性にほとんど影響を及ぼすことはありません。
本商品は、膨張性のある溶融スラグをコンクリート用細骨材として利用できるようにしますので、溶融スラグの有効利用率を向上させ、資源循環型社会の構築に大きく貢献することができます。
5年後には年間600トン、5億円の販売を見込んでおり、溶融スラグの有効利用を進めている自治体等だけでなく、膨張抑制処理された溶融スラグのユーザーとなるプレキャストコンクリートメーカーなどに対しても販売活動を展開していく方針です。
※商品購入の問合せ先
株式会社フローリック 事業推進本部 藤田康彦
TEL:03−5960−6913 FAX.:03−5960−6916
〒171-0014 東京都豊島区池袋2-52-8 大河内ビル
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写真−1 練混ぜ直後の試験体 練混ぜ直後では3種類とも大きな変化はありません。 |
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写真−2 練混ぜ2時間後の試験体 膨張性のある溶融スラグでは、アルミニウムとセメント中のアルカリとの反応により水素ガスの気泡が発生していますが(写真右)、膨張抑制剤を使用した場合(写真中央)には通常のモルタルと同等(写真左)の状況です。 |
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写真−3 練混ぜ24時間後の試験体 膨張性のある溶融スラグに膨張抑制剤を使用しなかった場合は、気泡が発生しコンクリート供試体上部(写真右の上部)がふくれ、でこぼこになっていますが、使用した場合(写真中央)には通常のモルタルと同等(写真左) の仕上がりになっています。 |
【参考資料】
一般廃棄物埋立て処分場の残余年数の減少などを背景として、清掃工場から出る一般廃棄物焼却灰を溶融スラグ化する自治体が増えています。溶融スラグの排出量は年々増加し2005年度では63万tでしたが、有効利用されている割合は60%程度であり、有効利用先の確保が課題になっています。なお、有効利用されている溶融スラグ(2005年度40万t)のうち、コンクリート用骨材として利用されているものは8.5万t程度です。
注1:溶融スラグ
焼却灰を減容化・再資源化するため、焼却灰を1,200℃以上の高温でいったん溶かし、冷却・固化したものを溶融スラグといいます。一般廃棄物は焼却により重量が1/10、容積が1/20に減少します。さらに溶融処理することにより、重量はほとんど変化しませんが、容積を1/3〜1/2に減容化することができます。



