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気泡掘削による深層地盤改良工法
「AWARD(アワード)−Demi(デミ)」を開発
〜セメントスラリー量48%と余剰汚泥量33%の削減を達成〜

2011年10月13日

ハザマは、早稲田大学 赤木研究室、戸田建設株式会社、前田建設工業株式会社、太洋基礎工業株式会社、有限会社マグマと共同で、気泡掘削による深層地盤改良工法「AWARD−Demi」(Deep-Mixing-method)を開発しました。
気泡の添加により加水量を低減できるため、余剰汚泥量の発生を従来工法に比べて約3分の2に抑制できるほか、添加したセメントスラリーが余剰汚泥の一部として流出しないので、セメントスラリー量を約半分に削減できる環境配慮型のコストパフォーマンスに優れた地盤改良工法です。
なお、赤木研究室が産学共同研究により気泡掘削技術を実用化するのは、原位置攪拌ソイルセメント壁工法の分野における「気泡を用いた等壁厚式ソイルセメント壁工法:AWARD−Trend」、「気泡を用いた柱列式ソイルセメント壁工法:AWARD−Ccw」に次ぐもので す。

開発の背景

東日本大震災以降、液状化対策などの基礎地盤強化の重要性が増しています。深層地盤改良工法は、原位置土にセメントスラリーを攪拌混合して、比較的安価に所要強度の地盤に改質する確実性の高い工法であるため、基礎地盤分野の工事において多目的に適用されています。しかしながら、地盤掘削時の地盤流動性を確保するために、相当量の加水が必要であるため、余剰汚泥量が発生の要因となり、環境負荷及びコスト低減の観点から、その抑制が大きな課題となっていました。今回開発した深層地盤改良工法「AWARD−Demi」は、原位置攪拌ソイルセメント壁工法で実証した気泡掘削による余剰汚泥量削減効果を応用したものです。

工法概要

本工法は、まず気泡を吐出しながら地山の貫入掘削を行い、気泡のベアリング効果により地山(気泡混合土)の撹拌混合性を向上させます。攪拌翼の引抜き時には改良材(消泡材を添加したセメントスラリー)を添加・撹拌し、気泡を消泡しながら地山とセメントスラリーとの混練りを行うことで余剰汚泥量低減を図りながら、改良体を造成する地盤改良工法です。

図1 気泡のベアリング効果
気泡のベアリング効果

図2 消泡による減量化
消泡による減量化

本工法の特長

本工法の開発は「気泡の消泡試験」、「大型模型実験」、そして「実機によるフィールド試験施工」と段階を踏み、フィールド試験では本工法が従来工法に比べて以下の特長を有することが実証されました。

  1. セメントスラリー量を48%低減できる(セメント量の減少、水セメント比の減少)。
  2. 余剰汚泥量を33%低減できる。
  3. センメント量及び余剰汚泥量の低減により、工事費を20%低減できる。
  4. 掘削機に作用する回転トルクが小さくなることにより高速な混合撹拌が可能となり、施工品質と施工速度が向上する。
  5. 周辺地盤に沈下や水平移動が生じにくい。
適用分野及び今後の展望

本工法は各種基礎地盤へ適用でき、地盤の安定性確保、沈下量低減および側方流動防止などの効果があります。また、掘削時の安定確保を目的として、土留めの変位量の低減、ヒービング等の防止、掘削法面のすべり防止および土留めの止水などを図ることができます。さらに、地震時の液状化防止や近接施工の防護対策など多様な用途があります。
本工法は、従来から行われているセメントスラリーを用いた深層混合地盤改良工法を改良したもので、気泡および消泡材以外は、従来工法と同様の材料を使用します。そのため、施工機械などに特別な改良を施す必要がありません。
今後、本工法を共同で開発した各社は、地盤改良全般に係る工事案件で積極的に計画・提案し、震災に強い国土づくりに貢献していきます。

図3 従来工法(貫入時吐出方式)の施工イメージ
機械式継手の位置

図4 AWARD-Demi 工法(引抜き時吐出方式)の施工イメージ
機械式継手の位置

フィールド試験施工の概要

1.目的
気泡掘削による深層地盤改良工法(AWARD-Demi工法、以降Demiと称す)工法の実用化に向けて試験施工を行いました。試験の実施においては、当該工法の品質、施工性、経済性の確認はもとより、周辺環境への影響評価として施工に伴う地盤変位も調査しました。なお、これら性能などの評価を行うため、比較対象工法として併せてセメントスラリー系深層地盤改良工法を施工しました。

2.概要
  • 試験場所:茨城県坂東市馬立1186 システム計測第9試験場内
  • 試験工程:平成23年4月21日〜22日(準備工;20日、搬出工;23日)
  • 施工条件
    土質条件:図5参照。
    施工深度:8m 改良径:1.0m
    施工機械:1軸深層混合処理地盤改良機 型式:DHJ12
    要求品質:一軸圧縮強度500kN/m2以上
    試験施工改良体本数:従来工法2本、AWARD-Demi 工法6本

図5 土質柱状
土質柱状

図6 試験施工改良体配置図
試験施工改良体配置図

 

写真1 試験施工機械
試験施工機械

写真2 気泡掘削攪拌開始時
気泡掘削攪拌開始時

写真3 杭施工完了時
杭施工完了時

 

 

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